(●画像「南蛮屏風」提示)
【発問】戦国時代の日本の様子を表した絵です。
この絵を見て,分かった事,気付いた事,思った事など,どんな事でも良いですから,
箇条書きで書いてごらんなさい。時間は5分間です
「肌の色が白い人や黒い人がいます」
「船から何かを下ろしています」
「虎みたいな動物がいます」
【発問】日本人じゃないようですね。どこの国の人でしょうか
「スペインです」
「ポルトガルです」
【説明】スペインやポルトガルです
【指示】地図帳の最後の見開きページから,スペインを見つけてごらんなさい。
見つけた人は立って,ポルトガルを探します
(●Google Earth「日本→スペイン・ポルトガル」提示
【説明】地球をぐるりと半周して,何か月もかけて日本へやって来たのですね
(●画像「南蛮屏風」再提示→貿易物品強調)
【説明】貿易をしていますね。日本はヨーロッパの珍しい品物を買いました。
その代わり,金や銀などを売りました
【発問】日本に持ち込んだのは,物だけではありませんでした。
何を持ち込んだでしょうか
(●画像「南蛮屏風」右上のキリスト教会を強調)
【説明】キリスト教です。キリスト教は日本に広まりました。
秀吉の時代には,数十万人ものキリスト教信者がいたそうです
(●地図「キリシタン大名分布」提示)
【説明】キリスト教を信じる大名をキリシタン大名といいます。
西日本には大勢居ました。
キリシタン大名の中には領国の人達全員に
「キリスト教を信じなさい」と強制する人も居ました。
又,領内にある神社や寺を壊す動きも出てきました
【発問】秀吉は,どうしたでしょうか
【説明】次のような法律を作りました
・キリスト教を信じるか信じないかは個人の自由とする
・キリシタン大名が領地の人々にキリスト教を強制してはならない
【指示】秀吉の作った法律に賛成の人? 反対の人?(挙手させる)
【発問】秀吉はこの法律を,宣教師のコエリョと部下のキリシタン大名に見せて
意見を求めました。二人は賛成したでしょうか
【指示】賛成したと思う人? 反対した?(挙手させる)
【発問】反対しました。何故でしょうか
【説明】当時のキリスト教は「いい神様はキリスト教の神様だけで
他は皆よくない神様である」という考えだったのです。(今のキリスト教とは違います)
【説明】秀吉はすぐに,自分の作った法律を書き換えました
・キリスト教は悪い宗教である
・キリスト教の宣教師は,日本から追放する
【発問】皆さんは,この法律に賛成ですか。反対ですか
【指示】賛成の人はノートに○,反対の人は×を書きます。
【指示】賛成の人? 反対の人?(挙手させる)
【指示】理由をノートに書きなさい
考えを板書させる → 指名なし発表 → 討論
〈○賛成派〉・日本にはもう宗教がある
・仏教や日本の神様を認めないキリスト教は困る
・仏教は日本の神様と一緒に発展出来たけど,キリスト教は無理だ
〈×反対派〉・新しい文化を受け容れる事で豊かになる(稲作・金属・仏教....)
・ポルトガルやスペインと貿易が出来る
・仏教や日本の神様と一緒にやれる方法を探すべきだ
(●画像「スペイン・ポルトガルの世界支配」提示)
【説明】当時の世界情勢です。
日本の外ではスペインやポルトガルが世界の海に乗り出した時代です。
大きな船で世界中を回り,鉄砲の力でそこに住む人々や宝物を支配しました。
フェリペ二世の領土を辿れば世界一周できると言われていました。
最初に見せた絵に出てきた黒人は,売られた奴隷です。
秀吉が相手にしていたのは,この当時世界最強の国でした
スペイン人の船乗りから,秀吉は恐るべき話を聴きました
(●テキスト「船乗りの話」提示)
スペインはまずキリスト教を広めて,その国に信者を増やす。
同じ神を信じる者は仲間となって団結するからだ。
味方を増やしてから最後は軍隊を送り込んでその国を支配してしまう。
日本もいずれそうなるだろう
【説明】当時日本にいた宣教師がフェリペ二世に宛てた手紙が最近見付かりました。
要約すると,次のような事が書かれていました
(●テキスト「フェリペ二世の手紙」提示)
スペイン艦隊の基地を天草に置く。日本の海軍は弱い。
九州と四国を占領する事は簡単であろう
【指示】自分の考えをノートにまとめなさい。次の三つの言葉をつかいます。
「日本」「豊臣秀吉」「キリスト教」
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