(●●食料を求める人々の写真) *●はクリックのタイミング
【発問】人々が手を伸ばしています。何を貰おうとしているのですか。(食料)●●何ですか。(食料)
(●穀物の写真)
【説明】とくに人間が生きていくのに欠かせない食べ物は穀物です。主食となるものです。
(●穀物需給と備蓄率の推移のグラフ)穀物に関するデータです。
(●消費量の折れ線グラフ)
【発問】消費量はどのように変化していますか。(増えている)
【発問】増えているのは何故ですか。(人口増加,飽食....)
(●穀物の用途の割合を示すグラフ)
【説明】世界の穀物の3分の1は●家畜が食べるのですね。その家畜を人間が食べる。
つまり肉食が増えている。これも理由の一つです。
(●生産量の折れ線グラフ)
【説明】生産量です。こちらも増えていますね。
(●消費量と生産量の折れ線グラフ)
【説明】しかし,消費量が生産量を上回るようになりました。●従って,穀物の在庫率も年々減る一方です。
(●飢餓の女の子の写真)
【説明】飢餓の女の子。●世界でおよそ8億5千万人が飢えています。●世界のあちこちで,食料を求める暴動が起きています。
(●ハンガーマップ)
【説明】色の濃い所が,飢餓の深刻な国です。●アフリカに集中していますね。
(●飢餓が深刻な国の名前)
【発問】これらの国では穀物を作っていないのでしょうか。
(●農業に従事する人口の割合を示すグラフ)
【説明】農業をする人は,日本よりもはるかに大勢います。
【発問】●では,農業で何を作っているのでしょうか。
(●アフリカの商品作物)
【説明】アフリカの農作物です。ほとんど全ては●輸出に回ります。●アフリカの人々は,かつて豊かな大地で穀物を生産し暮らしました。
しかし,●欧米の植民地だった時代に,事情は変わります。欧米向けの農作物を作り始めました。●現在,穀物自給率は平均すると59%。
●飢餓の人々には十分な穀物が行き渡りません。
(●国別穀物生産量を示す世界地図)
【説明】穀物をたくさん作っている国々。●穀物輸出が世界ダントツ一位はアメリカです。
【発問】●アメリカで穀物がたくさん作られるのは,何故ですか。(国土が広い,大規模農業,効率が良い....)
(●日米欧の農業補助金の表)
【説明】データです。●農家への補助金。●政府が自分の国の農家が損をしないように,お金を出しています。●アメリカは日本のおよそ3倍。
●輸出補助金もあるので,全部合わせると4倍以上です。●その分,アメリカの農家は●安い値段で穀物を輸出できます。
(●アメリカの穀倉地帯の写真)
【発問】穀物を安く輸出すると,アメリカにとって良いことがあるのでしょうか。あると思う人?ないと思う人?お隣同士相談してごらんなさい。
【指示】あると言う人に,理由を言ってもらいます。
(●「穀物は最終兵器」)
【説明】「穀物は最終兵器」とも言われています。安い穀物の輸出で,相手国の穀物生産システムを崩せるからです。
(●カーギル社のロゴ)
【説明】カーギル社。●アメリカの●老舗です。●あらゆる食品を取り扱います。●世界中に拠点があり,●大量の輸送手段,貯蔵庫を持っています。
●衛星を使って世界の農作物の出来具合を瞬時に知ることができます。●情報収集能力はCIA以上と言われています。
(●ホワイトハウスの写真)
【説明】40年ほど前,1960年代,アメリカ政府の依頼を受け,●大量の穀物を輸出しました。●ターゲットになったのは日本です。
●日本の食生活は急激にアメリカ化し,大量の穀物を輸入するようになりました。●この動きは世界中に広がっています。
(●世界の穀物自給率を示す図)
【発問】穀物自給率が世界一高いのは,どこの国ですか。(オーストラリア)
【説明】日本の自給率を見てみましょう。●世界175か国中,124番目なのですね。
(●食糧を求める人々の写真)
【説明】穀物を持つ人と持たない人。●穀物が足りている国と足りない国。●そして,穀物を有り余る程作れる国とほとんど作れない国。
【発問】日本は穀物自給率が低いままで大丈夫でしょうか。大丈夫,安心だという人?いや大丈夫ではない,不安だという人?
【指示】今日のお勉強をノートにまとめておきなさい。
〈参考資料〉
◆柴田明夫『食糧争奪』日本経済新聞社
◆真嶋良孝『食糧主権の確立を』本の泉社
◆Erik Millstone & Tim Lang『食料の世界地図』丸善
◆『SAPIO』08/6/25号 小学館
◆『Newsweek』08/5/21号
◆『明日への選択』平成20年5〜8月号 日本政策研究センター
◆伊勢雅臣『国際派日本人養成講座』 125,126,555,557
◆農政ニュース/JACOM その他
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