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(絵「徳川家康」提示)
【発問】徳川家康です。江戸時代は，何年間続きましたか。(265年間)
(写真「江戸の武家屋敷」提示)
【説明】江戸の武家屋敷です。きれいですね。
当時の人々は「江戸幕府がなくなる」とは，とても考えられなかったそうです。
【説明】ところが，「ひょっとすると江戸幕府がなくなるかもしれない」と思わせる事件が起きます。
「鳥羽伏見の戦い」です。
【発問】幕府を倒すために，中心になって動いていた藩は，どこの藩でしたか？(薩摩・長州)
【説明】幕府軍と，薩摩・長州の連合軍がぶつかったのが，「鳥羽伏見の戦い」です。
この時，薩摩・長州の連合軍は，ある人から「錦の御旗」を与えられました。
【発問】錦の御旗は，誰が与えたと思いますか。(天皇)
【説明】錦の御旗を与えられた薩摩・長州の連合軍は，天皇の軍隊となりました。
これを「官軍」といいます。言ってみましょう，さんはい。(官軍)
【説明】天皇の軍隊に抵抗する江戸幕府は「賊軍」とされました。
勢いに乗った官軍は，江戸に向かい，総攻撃の態勢に入りました。
江戸は当時人口100万人の大都市です。
【説明】江戸で戦が起こると，どうなりますか。
「多くの人が死にます」
「たくさんの家が焼かれます」
【発問】官軍による死者は，何人だったと思いますか。(0人)
【発問】死者が出なかったのは，なぜですか？(戦いが行われなかった)
(絵「勝・西郷談判」提示)
【説明】停戦交渉。戦いを避けるための交渉をしました。
【指示】幕府代表は？(勝海舟)
官軍代表は？(西郷隆盛)
【説明】江戸総攻撃を二日後に控えていました。
【指示】官軍の示した停戦条件です。読んで下さい。(列指名)
一 江戸城を官軍に渡す
二 軍艦，武器を全て官軍に渡す
三 鳥羽伏見の戦いの責任者は切腹
【指示】これに対する幕府の回答です。読んで下さい。(列指名)
一 江戸城は徳川の親類に渡す
二 軍艦，武器の半分を後で渡す
三 命にかかわる処罰はしない
【発問】官軍は，この回答を受け入れられると思いますか。
【指示】受け入れられると思う人？ 受け入れられないと思う人？(挙手させる)
【指示】理由をノートに書きなさい。
【説明】幕府側の回答を見て，官軍代表の西郷隆盛は，次のように述べたそうです。(指名して読ませる)
いろいろむすかしい議論もありましょうが，私が一身にかけてお引き受けします
【発問】これは，一言で言うと，どういうことですか。
【説明】幕府の願いをすべて聞き入れたのですね。
(絵「江戸の繁栄」提示)
【説明】これにより，江戸100万人の命と財産が守られます。
その後，日本各地で戊辰戦争が起こりますが，その死者8,420人。
その年の7月には江戸が「東京」と改称され，10月には明治天皇が東京に行幸されます。
【指示】「江戸」「西郷隆盛」「明治」この3つのキーワードをつかって，今日のお勉強をノートにまとめておきなさい。
〈参考資料〉
□吉田高志「近代日本の出発1」TOSSランド№1143018
□江藤淳・松浦玲『勝海舟 氷川清話』講談社学術文庫
□松浦玲『勝海舟と西郷隆盛』岩波新書
□岡田幹彦『維新の先駆者』日本政策研究センター
□勝部真長『山岡鉄舟の武士道』角川ソフィア文庫
□江藤淳『南洲残影』文春文庫
□渡部昇一・岡崎久彦『明治の教訓・日本の気骨』致知出版社
□頭山満『大西郷遺訓』K&Kプレス
□泉三郎『堂々たる日本人』祥伝社
□毛利敏彦『明治六年政変』中公新書
□渡辺京二『逝きし世の面影』平凡社
□竹田恒泰『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』PHP新書
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