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小1と3歳の2人の息子をすぐに怒鳴ってしまいます。

長男は自閉症スペクトラム,次男はグレーゾーンだと言われています。

2人が一緒にいるとすぐにどちらかが泣き叫ぶ事態になり,

私はその泣き声やぐずぐず言われることがしんどく,最近では怒鳴り散らしてしまいます。

腹が立ってしょうがないです。

夫は育児に協力的ですが,出張も多いです。

長男は下の子が嫌がっているのにしつこくするし,下の子は兄のおもちゃを壊して,

そのたびに兄は1時間以上泣き叫ぶなどしています。

どうしたらいいのかわかりません。




ASD(自閉症スペクトラム)のお子さんは,その時その場で精一杯の言動をとっていますから,

お母様に怒鳴られたら泣き叫ぶしかありません。

「ごめんね,ごめんね」と優しく声をかけ落ち着くまで抱きしめましょう。

お母様のせいでなくても「ごめんね」と声をかけるとお子さんは落ち着きます。




々様々なトラブルが生じますが,一つ一つ整理しトラブルを生じさせない策を

ご主人とともに考え,試してみましょう。

お子さんが2人一緒だと泣き叫ぶ事態となるなら,段ボール箱などの簡単な仕切りでそれぞれの狭い居場所を作り,

そこは互いに立入禁止の場所としたらどうでしょうか。

いくらでも泣き叫んでいいクールダウンの別室があれば理想です。

その部屋に入っただけで落ち着くこともあります。





次に環境整備です。ASDのお子さんは,今何をどの程度すればいいかが分からないと不安定になりがちです。

下校してから就寝するまでの時間割カードをボードに貼り,宿題や歯磨きなどが終えたら一つ一つ取り外します。

ASDのお子さんは言葉などの音声情報が伝わりにくいので

「宿題」「歯磨き」「風呂」「着替え」など時間割カードはイラストにした方が有効です。

カードが減るたびに達成感があります。





宿題は底の浅い箱(宿題box)にまとめて入れ,終えたら別の箱(宿題クリアbox)に入れさせれば,

宿題が終えたかどうかが一目瞭然ですし,お母様がすぐチェック出来ます。

今,何をどの程度すればいいかを視覚化するだけで,ご家庭での過ごし方が随分と落ち着くはずです。




自立支援医療はどこの自治体でも行なっています。

日々のトラブルで身も心もくたくたになりがちですので,自立支援医療を受け専門的な知見を得ることをお勧めします。

また,同じような悩みを抱えた方は大勢いらっしゃいますので,ペアレントトレーニングなど親が子育てを具体的に学ぶ場に足を運んでみて下さい。

親同士の仲間が出来,子育てのヒントをたくさん得られます。




坂本龍馬もエジソンも今で言えば特別支援教育対象児童だったといいます。

現代の支援医療ドクターも自分自身が特別支援を要する児童だったという方がいらっしゃいます。

人間は皆,使命をもってこの世に生を享けます。

お子さんがご家庭で穏やかに健やかに生長され,尊い使命を全うされますよう祈ります。