お勉強が出来るようになるコツは何か?
一番のコツは,丁寧さです。
ノートや問題集に文字や図を書くときには,鉛筆で,ていねいに書きます。
一字一字力を入れて,ていねいに書くことで,学習内容が脳にインプットされます。
一画一画をていねいに書くのです。
田んぼの「田」の字なら,上の右図のように書くのです。
くっつける所はくっつける。角ばっている所は角ばらせる。
文字を書く時,このようなことに気を付けると,空間認知能を鍛え,頭の中も整理されると,
脳神経外科医で日本大学総合科学研究所の林成之教授はおっしゃっています。
算数で筆算をする時も同じです。
ミニ定規を使って横線を引き,位をそろえて,数字も一字一字ていねいに書きます。
心が落ち着き,計算ミスも減ります。
「ていねいに書くと時間がかかり過ぎる」という反論があるかもしれません。
確かに,慣れないうちは時間がかかるでしょう。
しかし,ていねいに濃く書く習慣がつくと,これにスピードが加わります。
クラスで一番文字を書くのが速い子は,ていねいに濃く書く子です。
しかも,一文字も間違えず「,」や「。」も見落とさず,正確に書きます。
もちろん,計算も速いのです。
テストで計算間違いをすることは,まずありません。
ちなみに,クラスでは,シャープペンシルを使わせません。
鉛筆を使わせます。
シャープペンシルの芯は折れやすいからです。
折れた瞬間に集中力が切れます。
筆圧も弱くなり,文字がふにゃふにゃになりがちです。
指先に力を入れにくく,脳の発達をさまたげるという話も聞いたことがあります。
よく削った鉛筆を五本くらい用意して,濃くていねいに書く。これが,勉強の一番のコツです。
二番目のコツは,自分の弱点を知ることです。
これは,とくに算数や数学の勉強で,抜群の効果を発揮します。
教科書の問題で,授業中,自力で解けた問題は,その問題番号を斜線で消します。
自力で解けた問題は,もういつでも解ける問題であるとみなすのです。
間違った問題は,問題番号にレ点(チェック印)をつけておきます。
テスト前に,もう一度,その問題を解くためです。
その時に,再度間違ったら,レ点をもう一つ付け加えます。
このようにすると,自分の弱点が浮き彫りになります。
お家の人に問題集を買ってもらったら,同じように取り組みます。
まず,ざっと問題を解いていきます。
正解だったら,問題番号を斜線で消します。
間違ったら,レ点を付けて,正答を見ながらノートにやり直します。
一冊終えたら,レ点の付いている問題だけやり直します。
問題集を何冊も買う必要はありません。
一冊を,間違った問題だけ,つまり自分の弱点の問題だけやるのです。
間違った問題だけやるのですから,そんなに時間はかかりません。
時間はかかりませんが,自分の弱点に焦点を当てて取り組むのですから,当然,力がつきます。
私のクラスでは,夏休み前に問題集を一冊配り,各自でノートを一冊用意させ(夏休みノートと名付けています),このやり方で取り組ませています。
こうした学習法が身に付けば,受験勉強も効率的に行えます。
これが勉強の二番目のコツです。
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